2008.04.05 西海橋

はっ!寝坊してしまった!!
2度寝をしたことまでは覚えている。
覚えている、が。その後ぐっすりと眠り込んでしまったようだ。
時計は9時を差している。
・・・・既にレンタカーを予約している時間じゃないか。

今日は、佐世保へ1泊2日の旅行へ出かける日だというのに、なんてこった。
大慌てで準備を整え、家を飛び出した。


空は曇天。
なんてこった。
高速道路をひた走り、向かうは西海橋。
急潮流の針尾の瀬戸へかかる西海橋付近では、この時期、「西海橋渦しおまつり」が開催されている。

国道を進んでいると、前方にとてつもなく大きな3本の塔がドンッと現れた。
針尾の無線塔。
真珠湾攻撃の際、「ニイタカヤマノボレ(真珠湾を攻撃せよ)」の暗号を再発信したとされる無線塔だ。
実は、第一目的地は西海橋というよりこの塔にあった。
第2次世界大戦の遺構が、それと知られずここにあるという事実。
しかし。黙して塔は語る、のだ。
到着した西海橋は、桜満開。春爛漫。交通渋滞。我等溜息。
針尾の瀬戸は、日本3急潮流にこそ入っていないが、その流れの速さで知られる場所。
大潮前後のこの時期は、潮流が一層激しさを増し、ダイナミックな姿を見ることができる。
まさに、見ごろ。
潮流は、まるで生き物のごとく、絶え間なくその姿形を変え、時折海の底から大きな流れが湧きあがって来たかと思うと、グルグルと渦を巻き、儚く消えてゆく。

まるで川のように水が流れているここは、本当に海なのか。

上から変わりゆく流れを見ていると、吸い込まれてしまいそうな錯覚に陥る。
・・・・・危険な場所だ。
この場所が、通りゆく船にとって、いかに難所であるか。その一端を垣間見れる光景を眼下に認めた。

乗客を乗せた観光船がやってきて、流れの速い場所でエンジンを停止。
すると。
ゆらりと船が傾いたかと思うと、あっという間に流されていってしまった。



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