国立公園、保護区の特徴


 国立公園と国立保護区の違い 

 国立公園(N.P.)

National Park
監理主体は国。
自然、野生をそのまま保護するため、人間の居住や活動を制限しており、公園の監理などに従事する者とその家族のみの居住が許される。
N.P.内での産業活動(放牧など)は認められない。

 国立保護区(N.R.)

National Reserve
監理主体は地方自治体。
自然、野生をそのまま保護することを目的とするが、住民の居住・放牧などの既得権をある程度認めている。


 国立公園、国立保護区の特徴 

クリックで、各N.P.、N.R.へ飛びます。

・ナイロビ国立公園 (Nairobi N.P.)
・東ツァボ国立公園 (Tsavo East N.P.)
・西ツァボ国立公園 (Tsavo West N.P.)
・アンボセリ国立公園 (Amboseli N.P.)
・アバーディア国立公園 (Aberdares N.P.)
・サンブル国立保護区−バッファロースプリングスN.R.、シャバN.R.を含む (Samburu N.R.)
・ナクル湖国立公園 (Nakuru N.P.)
・マサイマラ国立保護区 (Masai Mara N.R.)



 ナイロビ国立公園
面積 117ku
位置 ジョモケニヤッタ空港に隣接。空港の金網の向こうにキリンやシマウマが見えることもある。
特徴 最も面積の狭い国立公園。近年、周囲の開発によりアンボセリN.P.と分断されてしまい、孤立化してしまっている。
狭いながらもサバンナ、森林、丘陵、水辺とN.P.内は変化に富んでいる。
動物・景観 絶滅しかかっているクロサイを移入している。
他のN.P.等ではなかなか会えないエランドに会える可能性が高い。
ダチョウの数が豊富なため、群れに会える可能性がある。
ナイロビから程近いためにあるため、公園内からナイロビのビル群が見えるのはここならではの景観。
 東ツァボ国立公園
面積 11,747ku
位置 ケニア南東部。ナイロビから約240kmに位置し、ナイロビ−モンバサを結ぶ道中にある。
道路を挟んで東が東ツァボ、西が西ツァボ。
ナイロビからの道路はコンクリート舗装されている。
特徴 サバンナや藪、潅木など。岩山が散在していて地形が変化に富んでいる。
動物・景観 ツァボの赤土で砂浴びをし、赤く染まった赤ゾウ(ピンクエレファント)が名物。
“西ツァボにもいるが東の方がより赤い。”と言われたが、どっちもどっち。
レッサークドゥに会える稀な場所。
二本足で立ち上がって木の葉を食べる姿が珍しいゲレヌクや、夫婦仲の良いディクディクに会えるチャンスが高い。
ネズミのようだけど実はゾウに近い、ハイラックスに会える可能性が高い。

ツァボの辺りでは、標高約1000m以下でしか見ることのできないバオバブの木をよく見ることができる。
 西ツァボ国立公園
面積 9,065ku 東ツァボと併せると四国よりも広い。
位置 ケニア南東部
特徴 疎林、藪、丘陵、岩山など景観が変化に富んでいる。藪が多いので、目を凝らして隠れた動物を探さなければならないが、火山活動による溶岩が露出した景観などは見事。
動物・景観
動物相は東ツァボと同様。
チュル山脈に降った雨が湧き出ている、透明度の高いムジマスプリングスには、水中小屋が設置され水中を観察することができる。運が良ければ、水中を歩くカバやワニを見ることができる。また、ムジマスプリングス周辺の散策路が設置された森にはブルーモンキーが生息している。
西ツァボから見るキリマンジャロは、アンボセリとは角度が違い、側峰のマウェンジ峰が大きく見える。

大半はブッシュに覆われているが、熱帯植物群、岩場、サバンナ、溶岩台地と景観に富んでいる。
 アンボセリ国立公園
面積 392ku
位置 ケニア南部。タンザニアとの国境近くに位置する。
特徴 乾燥地帯で、砂漠化と湿地化が進行している。
周囲の開発などにより集まった象の過密化により、植生の破壊も進んでいる。
動物・景観
大きな象の群によく会える。
アフリカ最高峰のキリマンジャロ(5895m)は、隣国タンザニアにそびえる山でありながら、ここから見る姿が最も美しいと言われている。日中、気温が上がると見えなくなってしまう事が多い、見るには早朝又は夕方がチャンス。

オブザベーションヒルでは、車から降りることができ、小高い丘の上からサバンナが一望できる。
服装など カラッカラに乾燥しているため、道中の砂埃がすごい。砂埃対策をしていた方が良いかも。
 アバーディア国立公園
面積 715Ku
位置 ケニア中南部、ナイロビから約100kmに位置する
特徴 他のN.P.等と違い、ここは森林性の国立公園。
ロッジでは、居ながらサファリ(ゲームドライブに出かけず、ロッジ間の水のみ場に来る動物を建物の中から観察する)を楽しむため、夜行性の動物も見ることができる。
服装など 標高が高く、海抜約3,000m。かなり冷え込むため、防寒着(セーター、フリースなど)が必要。
ロッジでは、メインホテルにスーツケースなどを預け、離れた宿泊施設へバスで移動するため、1泊分の荷物だけを前日にまとめておく。
 サンブル国立保護区(バッファロースプリングスN.R.、シャバN.R.を含む)
面積 165Ku
位置 ケニア中央部、ナイロビから約300kmに位置する
特徴 乾燥地帯で、半砂漠のサバンナ、疎林、河川、岩山など。
北半球に位置しており、他のN.P.やN.R.では見られない得意な動物相を持つ。
動物・景観 普通のキリンより模様がはっきりしているアミメキリンが生息。(日本の動物園にいるのは、ほとんどこのキリン。けれど、ケニアではマサイキリンが一般的。)
普通のダチョウより肌の色が青いソマリダチョウが生息。
普通のシマウマよりも模様が細かいグレービーシマウマが生息。
ピーんとしたツノが特徴のオリックスが生息。
ゲレヌクやディクディクも多い。

ヒョウに会える可能性も高い。
ハタオリドリが多く、枝先に可愛らしい丸い巣がかかっているのをよく見る事ができる。
服装など 標高が低く、気温が高いため、涼しい服装で。
 ナクル湖国立公園
面積 220ku
位置 ケニア中西部
特徴 地球の裂け目、グレートリフトバレーの中にあるソーダ性の湖。
湖、サバンナ、森林、丘陵とコンパクトながら変化に富み、様々な動物に会いやすい。
動物・景観 絶滅危惧種のシロサイとロスチャイルドキリン(ウガンダキリン)を移入している。
フラミンゴが湖面をピンクに染めている。ナクルの町が近く、汚水により一時期数が激減したが、再び増えつつある。
丘の上の展望ポイントからは湖を見下ろせる。
 マサイマラ国立保護区
面積 1,672ku
位置 ケニア南西部。南は世界遺産であるタンザニアのセレンゲティ国立公園に接していて、国境など関係のない動物は自由に行き来している。
特徴 大半がサバンナ。その他、丘陵、河川、川辺林などが点在。
広大なエリアで動物相が豊か。また、バルーンサファリやナイトサファリ、マサイ村訪問などアクティビティに富んでいる。
動物・景観 毎年7月〜9月頃にかけて、タンザニアのセレンゲティN.P.から100万頭を超えるヌーやシマウマの大群が川を渡りマサイマラにやってくる(ヌーの川渡り)。12月頃になると再びタンザニアへ渡るため、年明けのマサイマラにはヌーがいなくなる。
トピが生息している。
ライオンに会える確率が高い。

動物相が豊かで、ビッグファイブに会える可能性があるため、人気の保護区。
世界遺産のタンザニア・セレンゲティに隣接しており、国境まで行くことができる(真ん中の画像)。
服装など 標高が高いため、防寒着の準備を。
バルーンサファリは夜明け前に出発するため、かなり寒い。十分な防寒が必要。



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