笠山、明神池

明治維新の郷、山口県萩市。
天災や震災を免れたため、市内には多くの歴史的遺構が残ってる。
夏みかんや、糸底に三角の切込みがある萩焼など名産物も多く、一帯が北長門国定公園に指定されているので、美しい景色も堪能できる。

早速レンタカーに乗り込み、まずは笠山に向かう道中にある道の駅で腹ごしらえ。
満腹になったところで笠山へ。
日本海に突き出る形の半島が、目指す笠山。
標高112mと小高い山だけど、これでも立派な休火山。

山の中腹程までは、数万年前の噴火で作られた溶岩台地で、その上は、約1万年前の火山活動で形成されたんだって。
ちっちゃな山ながら、地球の歴史を刻んでる。

頂上には、世界最小ともいわれる噴火口跡がある。

右の画像がその火口。
写真に納まる程ちっちゃい。
その大きさ、直径30m、深さ30m。


ここには展望台もあって、日本海が見渡せる。
んがっ、さ、さぶい・・・・・。
寒すぎて口が開かないよ〜〜〜。
それもそのはず、夜になって雪が降り出した。

典型的な冬の日本海側の空模様の中、萩市内にだけ光が射してる。
見苦しいなんちゃってパノラマだけど、ご容赦を・・・。

笠山の一番奥に、椿の群生林がある。
ここに来たくて、今回の旅に萩を組み込んだのでした。

笠山は、萩城の鬼門にあたるので、毛利藩はこの山を立入り禁止にしてたらしい。
それが幸いして、数百年にわたり人の手が入らない自然林となってたために、今でも椿の群生林が残ってるんだって。
10ヘクタール(10万u)に、数十種類の藪椿が、なんと25,000本も自生してるそう。

群生林の入口には「つばきマップ」があって、散策路や椿の種類が掲載されてる。
有難く頂戴して、山に入ってみます。
椿はどこ?
と思って見上げると、上に花がついてる。

これまで知ってる椿って、樹高が低くて、花も目の高さくらいについてたけど、ここの椿はとーーーーーーーーっても背が高い!
まさに「林」。

何だか、特別な場所に迷い込んだような、良い気分になる。
紅い椿。
白い椿。




紅白でめでたいね。
このミカンは、萩名産の夏みかん?
それとも、ここにだけ自生してるコウライタチバナ?
ん〜っ、違いが分かんないのでどっちか分からん。

コウライタチバナだったら、絶滅危惧種の、国指定天然記念物。
念のため、もいで食べるのはやめとこう。




さらに奥へ進むと、道を椿の花が覆っていた。
まるで別世界のよう。





この景色が見られて大満足。
そろそろ車に戻ろうか。
イメージどおりの冬の日本海。
暗くて、重い。
笠山の麓にある明神池にやってきました。
ここは、笠山から流れ出した溶岩や、砂州ができて陸続きになった時に残った場所なんだそう。
大地は溶岩でできてるので、その隙間から海水が出入りしてる汽水湖で、海水魚と淡水魚の両方が泳いでる不思議スポット。

池の中を見ると、魚がうようよ泳いでる。普通に鯛なんかも泳いでる。
空には鳶がクールクル。


これ、エサを待ってる鳶たち。
近くにある海産物屋では、魚用のエサにパンを売ってるんだけど、そのパンを空に放り投げると鳶がキャッチ。
明神池の畔にある海産物屋さん。
物色してると、アジのミリン干しを焼いて試食させてくれた。
「美味しいっ!」
それを見て、やって来た殿。
「ウマいっ!」

明日の夜までJRで移動する旅をしてるって事そっちのけで、アジのミリン干し、鰯のミリン干し、イカの干物を買うことにした。



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