2007.07.14 至福のロッジ、ションポーレ

ションポーレに到着。
フロントはなく、ダイニングとリラックスルームが続いている場所で、穏やかな白人のオーナーと話しながら、宿泊者台帳に記載する。
「私たち、英語があまりできないんです。ごめんなさい。」
と言う私たちに、
「大丈夫ですよ。私も日本語は話せませんから。同じです。」
との返答。
最初に受けたオーナーの印象は、このロッジで過ごす間あちこちで感じ、ラグジュアリーな宿泊場所にありがちなすました感じは全くなく、素晴らしいサービスながら、フレンドリーさも兼ね備えた、心からリラックスできるロッジだった。

受付を済ませ、部屋に案内された。
この心地好さを何と表現すれば良いのだろう。
部屋に入った途端、心身ともに解き放たれたような、初めて感じる何とも言えない気持ちよさで、とろけそうなのだ。

点在しているロッジからは、他の部屋はまったく見えず、大地溝帯を見下ろすことができる。
部屋には壁がなく、柱に草ぶきの屋根が葺かれている。
木材はフィグツリーの温かみ、床はホワイトクォーツの冷んやり感と、どこを歩いても気持ちよい。
あまりの気持ちよさに、Tシャツ・パンツの苦しさに耐えられず、すぐにワンピースに着替え、体に風を通す。
泉からは水が引かれ、部屋に備え付けられたプールに足を浸して涼を取りながら眺めるこの景色。
標高が高く、過ごしやすい気候のケニアの中では、幾分か暑い地域にあるからこそのロッジだ。
大きな屋根のお陰で、部屋は日陰になり、ベッドで、ソファーで、プールでくつろいでいると、涼しい風がわたり、鳥のさえずりが絶え間なく聞こえ、いつの間にかうとうとと眠ってしまう。
目を覚まし、再び飲み放題のタスカービールを飲みながら、遠くに小さな竜巻が幾筋も現れては消えるのを眺め、部屋に遊びに来る鳥を眺め、暑くなったらまたプールに足を浸す、何とも贅沢な時間。

いつもなら、ロッジの敷地内を忙しく散策するのだけど、あまりの心地好さにな〜んにもする気が起こらない。
何もしなくても、退屈になんて感じない、そんな時間。
ベッドは、キングサイズのダブルが1つと、シングルが2つ。
夜になると蚊帳が下ろされるので、虫に刺される心配もない。

ダブルベッドは、かなりしっかりとした厚みのある蚊帳・・・というか、メッシュ状のテント。
小さなベッドは薄手の蚊帳が吊るされるが、私は小さな方が風が良く通って外が見えるのでお気に入り。
ベッドからの眺め。
起き上がると、正面に大地溝帯が見える。
お手洗いも大地溝帯を見ながらで、最低限の壁があるだけ。
座るとベッドからは見えないけど、プールやソファーの辺りからは丸見え。
けれど、人がいても気にならなくなるから不思議だ。
気にならないどころか、閉塞感がなく、それが気持ち良くさえ思えてくる。
階段を降りると、洗面台とシャワーコーナー。
洗濯物を入れる籠があって、ここに洗って欲しい物を入れておくと、クリーニングをしてくれる。

ションポーレはかなりお値段の張るロッジなんだけど、アルコールを含む飲物(シャンパンなど、一部を除く)や、クリーニング、ゲームドライブなどはすべて無料で付いている。
もちろんシャワータイムも大地溝帯を望みながら。
はふ〜、贅沢。
部屋からは、到着した滑走路が見える。
ズームで見ると、浮き出た塩と、1本通った滑走路がよく見える。
部屋には扉もない。
ここは、地元に利益を還元できるように、建物の素材には外国のものではなく地元の物を使い、従業員にはこの辺りにコミュニティのあるマサイ族を雇っている。

そのマサイ族の槍が扉代わり。
槍を入口の真ん中に立てると扉が閉まっている合図。
槍を端に置くと、扉が開いている合図。

以外にも、これが扉に見えてくる。
小物もことごとく可愛い。
マサイビーズであしらった、案内帳。
視線を感じて見上げると、我家をのぞいてる可愛らしいお客様。
というよりも、ここを住処にしてるジリス君にしてみれば、私たちの方が侵入者かな。
部屋にも入ってきます。

部屋をリスが横切りもすれば、鳥も通り抜けていく。
大地溝帯側に張り出した場所に置かれた椅子に座ってると、色々な鳥も遊びにやってくる。
ハッとするほど美しい鳥や、色が地味なのに鳴き声がとても美しい鳥など、様々な小鳥を眺めているだけで、あっという間に時間が過ぎてゆく。
   
  
ベッドサイドから見た、大地溝帯側の眺め。
プール、ソファー、テーブル、そのどこに座ってもくつろぐことができる。
大地溝帯側から見た、ベッドサイドの様子。右奥がお手洗いで、左下がシャワーコーナーになってる。
10:30に到着したので、軽くフルーツと卵料理を出してくれた。
ビールを飲みながら、ゆるゆると食事を楽しむ。
はふ〜ぅ、最高。



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