今日も鳥の鳴き声で目を覚ます。 とんでもなく気持ちの良いションポーレとも、間もなくお別れだ。 |
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モーニングコール代わりのチャイで目を覚まし、朝食をいただいて、仲良くなったマサイ族のケロイともお別れ。 「一緒に撮った写真を送ってほしい」と言ってくれたので、ションポーレの住所を教えてもらう。 ケニア人にとっては、送ってもらわない限り、写真が手に入ることのない人がたくさんいる。 送ると約束したら、きっとずっと待っていることだろう。約束は守らなければ! 9:00。オーナーに、心からのお礼を告げ、オレクイアの運転する車に乗り込んで滑走路へ。 |
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行きと同じく、4人乗りのちっちゃなセスナが到着。 滑走路脇に並べてる石が、航空機利用区間との境界なのだろうか。 おもちゃのような音を立て、機体がふわりと浮かび上がる。 |
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行きと同じように、マガディ湖上空を過ぎると霧が立ち込め、視界が悪い中を抜けると、遠くにナイロビのビル群が見えてきた。 セスナは、ウィルソン空港に無事着陸。 と、パイロットが興奮した面持ちで無線に告げている。 「ションポーレのフライトはとてもエキサイティングだったよ!」 へっ、もしかして初めてのフライトだったの? だから飛行中キョロキョロして、時々私たちに「大丈夫かい?」って親指立てて目で合図してたの? てか、大丈夫じゃなかったのは、あなたの方なのね??? 興奮冷めやらぬ彼に別れを告げ、到着ゲートへと進んで行く。 |
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ここには、空港送迎のためキャサリンと、4日間行動を共にすることになるドライバーさんが迎えに来てくれているはずだ。 駐車場を見ると、友人が助手席に座っているキャサリンを見つけた。 「・・・・・ねえ、運転席に座ってるのオクボさんじゃない?」と私。 「そうかも。」と友人。 近付いてみると、車の陰に隠れていたずらっ子のような顔をしてい覗いているオクボさん。 どうやら彼も覚えていてくれたようだ。 そう、昨年散々お世話になったドライバーさんなのである。 動物保護区を巡るケニア旅行は、ドライバーさん次第によるところが大きい。 情報収集能力があり、動物を見つける目を持ち、ドライビングテクニックを持っていて、さらに贅沢を言えば接客術も持ち合わせている人でなければ、満足のいくゲームドライブができないのだ。 これから行く西ツァボは、ブッシュが茂っているので動物が見つけづらく、難しい場所。 人柄と技術が分かっているオクボさんなら、こちらも安心である。 何といっても、どんな人だろうと思いつつ、一から関係を結ばなくていいのが、とーーーーっても楽ちん。 思えば、去年初めてオクボさんと出会ったときも、最初の方はお互い探りながらで、気を許したのは旅の後半になってからだったもの。 それにしもオクボさん、また大きくなったんじゃないの?ファンタ飲みすぎだよ。 |
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会社でキャサリンと別れ、3人の旅が始まる。 ツァボは、ナイロビとモンバサを結ぶモンバサハイウェイの途中にある。 輸送に使用する大切な経路なので、道路も整備され、ケニアにしては珍しく快適なドライブコース・・・のはずが、工事中でガッタガタ! 交通量が多いので、砂塵が舞って、周囲も真っ白。 う〜、ゲホゲホ。 普段ならこれすらも楽しめるけれど、身構えてなかっただけに結構こたえる。 |
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そんなガタガタ道も1時間程で終り、後は快適そのもの。 中央線が引かれてる程の、快適道路♪ |
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12:00過ぎ、Emali(エマリ)にあるAmboseli Clio Shopで昼食を兼ねて休憩。 ここは、アンボセリN.P.の道中にも当たるため、日本人のお客さんもよく訪れるらしく、 「コンニチハー。ヤスイヨー。」 と日本語で話しかけられる。 |
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特に欲しい物もないので、しばらく店員さんとおしゃべり。 「ボクはマサイ族なんだ。ここにあるお店の物は、マサイ族が作ってる物だよ」 それにしちゃあ、木彫りの物が多いんだけど。マサイは木彫りじゃないでしょ、と思いながら尋ねてみる。 「耳に穴あいてないけど?」 「ボクのお父さんはナイロビで医者をしてるんだ。現代的なので、耳に穴をあけたり、頬に傷をつけたり、シュカを着たりはしないんだよ。」 「ホントに?」 「ホントホント。」 「sopa(元気?)」と、マサイ語で言ってみる。 「sopa」と、返答。 う〜む、ホントにマサイかも??? 「ところで指輪してるけど、結婚してるの?」 「してるよ。」 「Oh〜、キミはとってもbeautiful。ケニアに残りなよ。日本には、贈り物をするから。」 「そんなことしたら大切なダーリンが泣くもの。だめよ。それに、マサイは第ニ婦人、第三夫人を持つから、第一婦人じゃないでしょ?」 またか・・・とうんざりしつつ、適当にあしらう。 外国人はお金を持ってるので、くどくのは日常茶飯事。 ケニアよりも、独身時代に日本でこれだけくどかれてみたかったものだ。 オクボさんが、お昼にしましょうとやってきたので、「oleseri(さようなら)」とマサイ語で挨拶すると、キョトン顔。 やっぱりマサイじゃないかも。 |
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お土産屋さんの敷地にあるテーブルで、お弁当を受け取り開けると、日本食!!!!! お弁当箱にも「陣屋ないろび」と書いてあり、「おてもと」と書かれた割り箸もついてる。 わ〜〜〜い♪ 思いがけない日本食で、何だかとっても嬉しい。 中身もおにぎりや、なますなど、どれも美味しい。 ナイロビに住んでる日本人が作ってくれてるんだって。 |
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お弁当を食べながら、オクボさんに尋ねてみる。 「ここの店員さん、マサイ族って言ってるけど、ホント?」 「この辺りには2軒お土産物屋さんがあって、1件はマサイ族です。だけどここはカンバ族です。」 「だから木彫りが多いんですね?」 「そうです、カンバ族は木彫りのスペシャリストです。」 ど〜りで、さよならの挨拶が通じない訳だ。 けれど、観光客にはマサイって言った方が受けがいいんだろうな〜。 "カンバって言っても知ってる人少ないだろうし、それにしてもあんなに上手な彫り物をするのに偽らなくちゃならないのは寂しいね〜、あの口調からすると部族間の偏見なんかも残ってるのかもしれないな・・・”などとゴチャゴチャ考えつつ、パクパクと口を動かす。 玉子焼きが、とーーーっても美味しい!! |
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